「堅雪かんこ、しみ雪しんこ」雪がすっかり凍った夜、幼い兄妹が歩いていると、狐が歌に入ってきます。狐と友達になった二人は狐に導かれて、狐小学校の幻燈会に招待されました。月のきれいな晩、森の木の枝に白い敷布がかけられ、幻燈会が始まります…。
白と黒の幻想的な世界を、繊細な鉛筆画で表現。子どもときつねたちの交流をあたたかく、美しく描いています。
【プロフィール】
絵●方緒 良(かたお りょう)
1949年、熊本県生まれ。
1980年くらいからイラストの仕事をはじめる。
さまざまな硬さの鉛筆を駆使した独特のモノクロームの作風で、単行本の表紙イラスト、挿絵などで活躍。
児童書挿絵に『星の砦』(柴田勝茂/文 理論社)『[ホラーセレクション]サイコ』(赤木かん子/編 ポプラ社)などがある。
絵本『雪わたり』(宮沢賢治/作 ミキハウス)で「けんぶち絵本の里 びばからす賞」受賞。趣味は船などの模型を作ること。
2018年4月逝去。
●使用画材:鉛筆(9H〜B)先をピンピンに尖らせて/用紙:KMKケント紙
【発行日】1987年11月20日