親子のひばりは、沢山おじきをして申しました。
「これは貝の火という宝珠でございます。王さまのお伝言ではあなた様のお手入れ次第で、この珠はどんなにでも立派になると申します。」
ホモイはそっと玉を捧げて、おうちへ入りました
ひばりの子を助けた子兎がお礼にもらったのは手入れ次第でどんなにでも立派になる“貝の火”という宝珠。それをきっかけに他から敬われるようになるが…。「こんなことはどこにでもあるのだ。それをよくわかったお前は一番さいわいなのだ。」という最後のお父さんの言葉が心にしみます。
のびやかな筆遣いで描かれた動物や情景。親しみ深い絵で描ききっています。
【プロフィール】
絵●おくはら ゆめ
1977年兵庫県生まれ。辻学園日本調理師専門学校卒業。調理師を経て絵本作家になる。
絵本や童話の挿絵ほか、NHKのEテレ「おかあさんといっしょ」の月の歌
「ようかいしりとり」や「すっぱ すっぱ すっぴょ!」の作詞やイラストなども手がける。2008年に『ワニばあさん』(理論社)でデビュー。2010年『くさをはむ』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞。2012年『シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる』(童心社)で日本絵本賞。『わたしといろんなねこ』(あかね書房)で小学館児童出版文化賞など、受賞多数。
その他の絵本に『チュンタのあしあと』(あかね書房)、『まんまるがかり』
(理論社)、『バケミちゃん』(講談社)、『ネコナ・デール船長』(イースト・プレス)、『やきいもするぞ』(ゴブリン書房)、『みんなのはなび』(岩波書店)、『くろいながい』(あかね書房)、『しっぽがぴん』(風濤社)、『たんぽぽはたんぽぽ』(大日本図書)などがある。
●使用画材:岩絵具、顔彩、アクリル絵具、クレパス/用紙:雲肌和紙
【発行日】2017年10月17日