BIB(ブラチスラバ世界絵本原画展)2016出展作品
「ああ つまらない つまらない。いちど女王にしてくれたら、あたし、死んでもいいんだけど」
スターに憧れ、誰かをうらやんでばかりいるひなげしたちが、美しくなろうとするあまり、悪魔にだまされかけます。彼女たちをまもろうとする若いひのきが、うわべの美しさではない意味と大切さを教えますが…。
チェコ・プラハ在住の画家が、異国的な雰囲気で、美しくも怪しげでどことなく悲しい物語の世界観を、切実に描いています。
【プロフィール】
絵●出久根 育(でくね いく)
1969年、東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。
1996年に『おふろ』(学研)で絵本デビュー。
ボローニャ国際絵本原画展入選、ブラティスラヴァ世界絵本原画展グランプリ受賞。『マーシャと白い鳥:ロシアの民話』(偕成社)で日本絵本賞大賞。そのほか産経児童出版文化賞ニッポン放送賞など、受賞多数。
2002年よりチェコ共和国のプラハに在住。
その他の絵本に、『十二の月たち』(偕成社)をはじめ、『かえでの葉っぱ』(?.ムラースコヴァー/文 関沢明子/訳 理論社)など、ロシアや東欧のスラブ地方に伝わる民話を絵本化した作品多数。その他に『ペンキや』『ワニ』(いずれも梨木香歩/作 理論社)、『もりのおとぶくろ』(わたりむつこ/作 のら書店)、『山のタンタラばあさん』(安房直子/作 小学館)などがある。その他グリム童話の絵本化や挿絵もてがけている。
●使用画材:グワッシュ(不透明水彩)/用紙:水彩紙(チェコ製)
【発行日】2015年10月21日