「どうも実に立派だね。だんだんぺネタ形になるね。」
「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思わせるね。」
なかよく雲見をしていた三匹の蛙たち。その後、人間界で流行るというゴム靴をめぐって、どんなことになったか…。真剣な足のひっぱりあいが、どこかおかしみを醸しだす蛙のお話です。
宮沢賢治が描く表現豊かな蛙のお話を松成真理子がいきいきと、味わい深く鮮やかに水彩画で描いています。
カバーの折り返しに、物語には出てこない「ゴム靴の広告」が描かれているのも必見です。
【プロフィール】
絵●松成真理子(まつなり まりこ)
1959年、大分県生まれ。京都芸術短期大学(現 京都造形芸術大学)ビジュアルデザイン学科卒業。
『まいごのどんぐり』(童心社)で児童文芸新人賞受賞。
その他の主な絵本に『じいじのさくら山』『ふでばこのなかのキルル』(以上、白泉社)、『こいぬのこん』『いま なんじ?』(以上、学研)、『くまとクマ』(童心社)、『せいちゃん』『ぼくのくつ』(以上、ひさかたチャイルド)、『ころんちゃん』(アリス館)、『たなばたまつり』(講談社)など。
挿絵の仕事に『かさじぞう』(広松由希子/文 岩崎書店)、『かえるのじいさまとあめんぼおはな』(深山さくら/作 教育画劇)、『はるねこ』(かんのゆうこ/文 講談社)などがある。
●使用画材:水彩絵具/用紙:白象画学紙
【発行日】2011年10月17日