「ポラーノの広場?―――ああそうだ、わたしも小さいとき何べんも聞いた。野はらのまんなかの祭のあるところだろう。あのつめくさの花の番号を教えて行くというのだろう。」
「ああ、それは昔ばなしなんだ。けれども、どうもこの頃もあるらしいんだよ。」―――それは、磁石では探せないところ。地図にものっていないところ。
つめくさのあかり灯る野原を歩き、彼らが向かったその先でみつけたことは……
鉛筆、木炭を使って濃淡を表現し、色彩は水彩絵の具で美しく表現。闇の深み、光の輝きで夜をご堪能ください。
【プロフィール】
絵●みやこし あきこ
1982年、埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。
2007年より一年間ドイツのベルリンに滞在。
2009年に『たいふうがくる』で日産童話と絵本のグランプリ大賞を受賞。受賞後、同作品がBL出版で刊行され、絵本作家としてデビュー。
2012年、『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で、日本絵本賞大賞を受賞。『よるのかえりみち』(偕成社)で、ボローニャ国際児童図書展においてボローニャ・ラガッツィ賞(フィクションの部 優秀賞)、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞を受賞。
その他の作品に『ピアノはっぴょうかい』『これ だれの?』『ぼくのたび』(以上、ブロンズ新社)、『のはらのおへや』(ポプラ社)、『かいちゅうでんとう』(福音館書店)などがある。
●使用画材:木炭、水彩、鉛筆/用紙:木炭紙
【発行日】2020年10月14日