日本図書館協会選定図書
「いいか。この団体はカイロ団ということにしよう。あしたからみんな、おれの命令にしたがうんだぞ」
まんまとだまされた正直者のあまがえるたちは、その日から強欲な団長にこきつかわれることに。ところがそこへ突然、王様の素晴らしい命令が鳴り響いて…。
物語の痛快さが巧妙で、大人が読んでも考えさせられます。
蛙たちの微妙な表情の違い、細かな草花の描き方は絶品。普段から身近な生き物を観察しながら暮らす、画家こしだミカのなせるわざです。
【プロフィール】
絵●こしだ ミカ
1962年、大阪府生まれ。身近な生きものを観察しながら暮らし、紙や布に絵を描き、立体造形を続けている。
主な絵本に、『アリのさんぽ』『ねぬ』(以上、架空社)、『ほなまた』(農文協)、『くものもいち』『いたちのてがみ』(以上、福音館書店)、『でんきのビリビリ』(そうえん社)、『太陽とかわず』(小川未明/文 架空社)、『みんな おはよう』(まみょうかな/文 架空社)など。
挿絵に『天游(蘭学の架け橋となった男)』(中川なをみ/文 くもん出版)、『有松の庄九郎』(中川なをみ/文 新日本出版社)など。
そのほかに、海洋生物学者に贈られる「神戸賞」のための、生きものの形のトロフィ制作。こども番組「できたできたできた」(NHK Eテレ)の背景画とオブジェ制作をてがける。
●使用画材:鉛筆、墨汁、カラーインク、オイルパステル、グワッシュ(不透明水彩)/用紙:ケント紙
【発行日】2015年10月21日