日本図書館協会選定図書
春の訪れを告げる雪嵐の中、死にかける子どもを見つける雪童子。その子は、雪童子がぷいっと投げつけたヤドリギの枝を拾った子どもでした。仲間に悟られないよう助けようとする雪童子のおかげで、子どもは無事に朝を迎えることができるのでした…。
大いなる自然への畏れと感謝を込めた宮沢賢治の傑作!
柔らかく繊細なタッチの鉛筆画で描かれた世界。冬の冷たさと美しさを「青」と「白」で、そこに映える子どもの「赤」は生命の力を連想させます。
【プロフィール】
絵●黒井 健(くろい けん)
1947年、新潟県生まれ。新潟大学教育学部中等美術科卒業。
出版社に入社して2年間絵本の編集にたずさわった後、フリーのイラストレーターとなる。以降、絵本・童話のイラストレーションの仕事を中心に活躍。色鉛筆を使った独特の画風が人気を博す。
雑誌「詩とメルヘン」(サンリオ)に掲載した一連の作品で1983年に赤い鳥さしえ賞を受賞。
主な絵本に『ころわん』シリーズ(間所ひさこ/作 ひさかたチャイルド)、『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』(ともに、新美南吉/作 偕成社)、『おかあさんの目』(あまんきみこ/作 あかね書房)など多数。
●使用画材:色鉛筆、鉛筆、パステル、[一部:CG]/用紙:水彩紙(アルシュ)
【発行日】1999年11月30日